和牛の種類

松阪牛以外の和牛

和牛

神戸ビーフ

神戸ビーフ(神戸牛)はほとんどのブランド和牛のルーツといわれる但馬牛(たじまぎゅう)を素牛として、厳しい品質基準を満たした牛肉だけに与えられる称号です。 子牛から肉牛として出荷されるまで指定登録生産者が肥育して食肉センターに出荷した、未経産牛・去勢牛でなけれ神戸ビーフとは呼べません。 ほかにも枝肉格付が「A」または「B」の4-6以上の牛で、枝肉重量が450kg以下であるなどの細かい条件もあります。 兵庫県内の指定登録生産者は約300戸で、この肥育農家の方達が神戸ビーフを2~3年の期間、手塩に掛けて育てています。 ブランド牛である但馬牛のさらに上位版である神戸ビーフは、キメ細かくて柔らかい肉質を持ち、赤身と脂身の混ざり具合が絶妙な霜降り肉です。

近江牛

近江牛は豊かな自然と水に恵まれた滋賀県内で最も多く飼育されている黒毛和種で、神戸ビーフ・松阪牛と並ぶ日本三大和牛のひとつです。 昔から上流階級の方々に人気が有った牛肉で、今でも宮内庁御用達の牛肉として扱われています。 滋賀県の蒲生・神崎・愛知の三郡で飼育される近江牛ですが、この一帯は鈴鹿山脈を源流とする愛知川、日野川、野洲川の三つの河川に囲まれており裏作利用が昔から行われてきた米の産地としても有名です。 米や麦など豊富な飼料と、鉄分やミネラルを豊富に含んだ水質が良質の近江牛を育ててきたのでしょう。 松阪牛や神戸牛に比べて肉の繊維、霜降りのキメが細かいのが特徴で、肉質も柔らかくとろけるような甘みがあります。

米沢牛

米沢牛は日本三大和牛に含められることもある牛肉で、山形県米沢市の置賜地方にある3市5町で肥育される和牛です。 この地域で育てられ、一定の基準を満たした牛のみが米沢牛のブランドを得ることができます。 高い山々に囲まれた米沢盆地(妻連峰・飯豊連峰・朝日連峰)は一年を通して寒暖の差が激しい盆地特有の気候です。 また最上川源流域の土地は豊かな農作物の実りをもたらしてくれますので、牛の飼育に必要な大豆や麦など良質の飼料も用意に確保できます。 米沢牛は米沢盆地の気候風土と、その土地から得られる肥料によって産まれました。米沢牛の肉質の特徴はきめ細かな霜降りと脂質の良さでしょう。 上質の脂はほんのりと香りがあり、溶け出す温度も低く、口の中で脂が溶けて広がっていく食感があります。