三大和牛の松阪牛

和牛の中でも松阪牛は別格

松阪牛

三重県松阪市育ち

松阪牛は神戸ビーフ、近江牛と並び日本三大和牛として有名ですが、高級な霜降り肉としてもその名を知られています。 松阪牛は三重県松阪市およびその近辺で育てられますが、どのように生産されるお肉なのでしょうか。 三重県で産まれた牛に松阪牛という品種があると思っている人もいますが、じつは全国各地で産まれた黒毛和種の子牛を買い入れ、三重県松阪市で育てた牛が松阪牛となります。この血統は松阪牛だ、というものではないのです。 生まれは関係なく育て方によって松阪牛になるかどうか決まるのです。松阪市近辺で育てられた黒毛和種に付けられる名称なため品質にも多少バラツキがあり、高級なお肉からそれほど値段の高くない松阪牛が存在します。 この地域で育てられたというだけと考えればそれも納得ですね。

徹底した飼養管理

松阪牛個体識別管理システムにより三重県松阪市近辺で肥育された未経産の黒毛和種の雌牛が松阪牛ですが、その飼育はとても手間がかかっています。 生後7ヶ月~8ヶ月でこの地域に仕入れられた子牛はそこから約3年間、大麦や大豆粕などを与えられて大事に肥育されます。 ただ餌を与えて大きく育てるだけでなく、食欲増進のためにビールや焼酎を飲ませたり、血行を良くして皮下脂肪を均一にするためにマッサージすることもあります。本当に大事に丁寧に育てているのです。 優れた資質と徹底した飼養管理で産まれる松阪牛は、肉の芸術品として日本だけでなく世界中からも認められる存在です。 そしてその品質を守るため生産者は日々努力しているのです。

松阪牛の定義

松阪牛のはっきりとした定義はどのようになっているのでしょうか。三重県松阪市およびその近郊で肥育される黒毛和種であることがよく知られている松阪牛の定義となります。 しかし厳密にはそれだけではなく、黒毛和種の中でも子牛を産んでいない雌牛に限るという条件もあります。 さらに飼育場所も三重県中勢地方を中心とした22市町村で、旧松阪肉牛生産者の会会員により肥育されていること、松阪牛個体識別管理システムに登録している牛でなければ松阪牛にはなりません。 松阪牛個体識別管理システムとは産地偽装を防ぐためのもので、これだけ有名なブランドになると偽物も現れてくるのでそれを防ぐために考案されました。 システムに登録されている牛肉は出荷される際に専用のシールと証明書が付き、個体識別番号によって産地と肥育農家などの情報が検索できるようになっています。